適切な時間に眠たくなるようには
『睡眠衛生』を整えることです。
そもそも、『睡眠衛生』を整えるとはどういうことか…。
その前に、現代の睡眠時間について
40年前と今と比べると日本人の平均就寝時刻は
約1時間遅くなっています。
ところが、会社などの始業時刻は、40年前と変わっていません。
つまり、『その分だけ、みんなが睡眠時間を削っている』と
考えられます。
そのことを反映して、
日本人の睡眠障害も増えています。
日本は今、約5人に1人が睡眠に何らかの問題を
抱えているといわれています。
では、どうすればいいの?ということで
不眠などの睡眠の問題を予防・改善するための知恵のことを
『睡眠衛生』と呼びます。
要するに、
『毎日適切な時間にちゃんと眠たくなるためのコツ』
です。
そのコツを、『朝・昼・夜』の3つに分けて挙げていきます。
Morning 朝

<起きる時間を一定にする>
『ソーシャル・ジェット・ラグ(社会的時差ボケ)』
とういう言葉があります。
これは、睡眠の乱れから、昼間に『時差ボケのような状態』に
なっていることを意味します。
それを防ぐために一番大事なのは、朝起きる時間を、
休日を含めてなるべく一定に保っておくことです。
なぜなら、ほぼ24時間周期の体内時計は、起きた時に
朝の光が目に入ってくることでリセットされるからです。
起床時間を一定に保っておけば、体内時計の周期によって、
約16時間後には『眠りの窓』が開き、
自然と眠たくなりやすくなります。
就寝時間については、特に『一定に保とう』と
意識する必要はありません。
<休日の睡眠もプラス1時間以内に>
寝不足を解消するため、休みの日に平日よりも多めに
眠るとしても、できればプラス30分〜1時間以内に
収めたほうがいいです。
というのも、朝の光で体内時計がリセットされる幅は、
1時間〜1時間半程度であるとされているからです。
さらに土・日にそれぞれ平日より1時間半ずつ多めに
寝てしまったら、その分、体内時計のリセットタイムが
ズレてしまいます。
”一日ではリセットしきれない大きなズレ”が生じて、
平日に持ち越すことになり、
睡眠リズムが乱れてしまうのです。
Midday 昼

<体と脳をしっかりと使う>
夜に『深いノンレム睡眠』をとるためには、
昼間にしっかり活動することが必要です。
適度に運動し、知的活動も活発に行い、
体と脳を疲れさせて、ある程度『睡眠負債』を
ためておくことが必要なのです。
そうすれば、夜の眠りもおのずと深くなります。
昼寝をする場合は、長くても30分以内にとどめておきましょう。
それ以上昼寝をすると、第3段階の深いノンレム睡眠に
入ってしまうからです。
午後の仕事のため、深い睡眠の途中で起きることになり、
すっきり目覚めることができません。
夜の睡眠にも影響を及ぼします。
Evening 夜

<寝室を『安眠のための場』にする>
不眠傾向にある人は、
寝室で『眠れない』という苦しい思いをします。
それが繰り返されると、意識下に
『寝室は苦しい場所』で印象が刻みつけられてしまいます。
心理学でいう『条件づけ』です。
そのことによって不眠傾向がますます強まってしまうのです。
そうした悪循環を断ち切るには、
『15分眠れなかったら、寝室から出て、
リラックスできるような別のことをし、
眠くなったら寝室に戻る』
ということを繰り返すとよいでしょう。
つまり、寝室を『安らかに眠るための場所』として、
新たに『条件付け』していくわけです。
<スマホとカフェインに要注意>
寝室を『安眠のための場』にするには、
眠りの妨げになる行動を寝床でしないことです。
たとえば、夜にベッドの上でスマートフォンやパソコンを
操作すると、『眠りの窓』が開く時間に強い光を
浴びることになり、体内時計を狂わせて安眠を妨げます。
また、コーヒーなどに含まれるカフェインは、
睡眠物質の最有力候補・アデノシンの働きを
阻害してしまいます。
寝つきにくい人は、夕方以降は
カフェインをとらないよう、心がけましょう。
